中古マンション「共用部分」の打継ぎ部の補修

【中古マンション】中古マンション診断事例

鉄筋の錆ジルが止まっていないようです

鉄筋の錆ジルが止まっていないようです

中古マンションの診断にて。

階段を上り下りしていて発見しました。

共用部分の打継ぎ部ににサビのあとが。

何度か補修している様子ですが、鉄筋の錆ジルが止まっていないようです。

なぜここからサビが発生しているのでしょうか?

原因をつきとめたいところです。

分譲マンションの診断では「専有部分」はもちろんですが、躯体や外廊下、階段室、エレベータ室、エントランスホールなどの「共用部分」もしっかりチェックしましょう。


中古マンションの壁クラック

【中古マンション 名古屋市内】中古マンション診断事例

中古マンションの壁クラック

中古マンションの壁クラック

中古1棟売り投資マンションの診断にて。

外壁に無数の壁クラックがあります。

上まで伸びています。

築15年です。

これまでの外壁のメンテナンスは実施されたのでしょうか。あるいはこれからなのでしょうか。

これらを確認しないといけません。

この物件では、オーナーさんがあまりメンテナンスしなくて使用してきた結果といったところでしょうか。

1棟売り投資マンション(賃貸物件)では修繕計画はあまり出てきませんが、一般的な分譲マンションでは修繕計画があるはずです。

そのような物件では、修繕計画はしっかりしているのか。ちゃんと実行されているのか。

一般的な分譲の中古マンションの診断は、建物自体の調査も必要ですが、修繕積立金はしっかり確保されているのかなど、建物以外の要素もいろいろ調査が必要です。


壁の上部(笠木部分)に隙間を発見

【中古住宅 名古屋市内】中古住宅診断事例

壁の上部(笠木部分)に隙間を発見

壁の上部(笠木部分)に隙間を発見

壁の笠木部分です。笠木とは、壁の最上端のことです。

なぜか、一体になっていた壁に隙間ができていました。原因がわかりません。

当然ですが、地上から見ていただけでは、この不具合はわかりません。

また、この状態がいつからかも不明ですが、当然、雨水は侵入していたと思います。

ご契約前に、隙間をしっかり塞いで、壁も固定し、上からカバーを実施しました。

どうも当初からの施工ミスのようでした。

この事例は、地上から見ていただけでは見抜けない不具合です。

この状態のまま購入し、不具合に気づけないでいると、マズイことは間違いありません。


せっかくのビスが効いていません

【新築住宅 名古屋市内】新築住宅診断事例

せっかくのビスが効いていません

せっかくのビスが効いていません

桧の背割部分に、3本あるうちの真ん中のビスが位置していて、苦肉の策で斜めにビスを打ち込んでいますが、この状態では、所定のビス長さが得られず、強度的に不安です。

さらに、左側に打ち込まれているビスのは、木が割れていまっています。ビスの意味がない状態です。

この事例も、専門家でなくとも予測がつく事例です。

この状態で放置されているならば、同様の箇所が他にある可能性が高いと推測できます。


名古屋市RC造 新築 被り厚さ

【新築RC造住宅 名古屋市内】新築住宅診断事例

地中梁部分の配筋の被り厚さが足りていません

地中梁部分の配筋の被り厚さが足りていません

地中梁部分の配筋の被り厚さが足りていません。

写真右側合板との被り厚さが2センチ足らずです。

この部分の被り厚さは、一般的には4センチ必要です。

もう一点指摘すべきポイントがありました。

鉄筋と鉄筋とをつなぐ結束線が、写真右側合板に向かって伸びています。

これは完成後、将来的に「水みち」になってしまう可能性があります。

この場合は、結束線は鉄筋側に向けるほうがベターです。

RC造だから頑丈ではないのです。

適切な方法で施工されているかどうかがポイントです。

適切な方法の施工によってはじめて、RC造の特長である強度が長期間保たれます。


柱直下に柱を受ける土台や基礎がありません

【新築住宅、尾張地区】新築住宅診断事例

柱直下に柱を受ける土台や基礎がありません

柱直下に柱を受ける土台や基礎がありません

尾張地区の新築住宅の診断事例です。

一目でわかるのですが、上部構造を支える柱の直下に、柱を受ける土台や基礎がありません。

プロでなくても、これでは構造的な強度が保てないことがわかります(^^;

これ、大手ビルダー様の物件なのです。

またまた、プロだからすべてをおまかせすれば安心できない事例です。

大手ビルダーの物件でも安心はできないのです。


「小屋火打ち金物」が「羽子板ボルト」と干渉

【新築住宅、名古屋市内】新築住宅診断事例

「小屋火打ち」が「羽子板ボルト」と干渉

「小屋火打ち」が「羽子板ボルト」と干渉

木造の住宅で使われる、金物(かなもの)のお話しです。

金物(かなもの)は、建物の構造的な強度を補強するパーツです。

名古屋市内の新築住宅を診断した際の状況です。

「小屋火打ち金物」と「羽子板ボルト」とが干渉する位置に設置されていて、「小屋火打ち金物」の釘が適正に施工されていません。

これでは、特に「小屋火打ち金物」が十分な強度を発揮できません。

なぜこのような状態になっているのか。。

それぞれの金物(かなもの)がどういう理屈で、建物を補強するのか。

わかって施工されているのかどうなのか(^^;

現場監督にも確認する必要があります。

ちなみに、柱頂部のV字金物も適正な施工になっていません(^^;

こちらも十分な強度を発揮できないと思われます。

プロだからすべてをおまかせすれば安心というわけにはいかないと考えておきましょう。

一般の方が見ても、見る人がみれば「これで大丈夫なのか」とわかる不具合の事例です。


耐震ボードの釘の間隔が100mmになっていません

【新築住宅、尾張地区】新築住宅診断事例

耐震ボードの釘の間隔が間隔が20cm

耐震ボードの釘の間隔が間隔が20cm

大手ビルダーさまの物件です。

外装の下地材として使われる、地震や火災に強い耐震ボードの話です。

この耐震ボードの施工では、設置の際には、100mm(10cm)間隔で釘を打たないといけません。

でないと、本来の性能が発揮できません。

ところが、釘の間隔が20cmになっている箇所があります。

ボードの上下面も両側と同じく10cm間隔にないといけません。

このボードの場合は4周とも必要です。

この状況ではせっかくの耐震ボードが十分な強度を発揮できません。

これは、このボードの施工について、現場監督と大工さんの認識が不足しているものと思われます(^^;

耐震ボード自体は、地震にも火事にも強く、丈夫で長持ちする住まいに貢献するアイテムなのですが、施工方法が規定通りでないと本来想定されている強度が発揮できません。

プランや使っている素材が良くても、現場での施工がちゃんとなされているかどうか。

本来の性能を発揮できるかどうかは、最後は、現場の施工次第という事例です。


なんとインターロッキングで「かぶり厚さ」を調整

【新築住宅、名古屋市内】新築住宅診断事例

なんとインターロッキングで「かぶり厚さ」を調整

なんとインターロッキングで「かぶり厚さ」を調整

構造体である床基礎の被り厚さ調整のために、通常はコンクリート製のスペーサーなどをかまして、被り厚さを調整します。

「被り厚さ」とは、コンクリートの表面から中にある鉄筋までの厚さのことです。

コンクリートはひび割れなどから水分が入り込むと、中の鉄筋が錆びてしまうため、充分なかぶり厚さを確保しないと設計通りの強度を得られません。

で今回の住宅診断事例では、コンクリート製のスペーサーの代わりに、なんと歩道などに使用する古いインターロッキングが使われていました。(^^;

コンクリート製のスペーサーであれば、おそらく基礎部分と同様の強度を確保できますが、インターロッキングでは、強度的にも不十分でしかも吸湿性が高いので、インターロッキングの周りのコンクリートの強度にも影響が出てしまうはず。さらに、インターロッキングに接する鉄筋のサビを誘発する可能性も考えられます。

インターロッキングの代用とはちょっと考えられません。

この光景が一面に広がっていました。コストダウンなのか何なのか。

ちょっと驚愕の光景でした。

今回の内容は、基礎の施工途中でチェックすればわかりますが、床基礎が完成後に外から見ただけでは見抜けません。

「ホームインスペクション名古屋」の住宅診断では、完成後でもかぶり厚さをチェックいたします。コンクリート構造物の鉄筋の「かぶり厚さ」と位置を迅速、正確に探知する『サンコウ電子研究所 鉄筋探査機 RP-I』が活躍します。

サンコウ電子研究所 鉄筋探査機 RP-I

サンコウ電子研究所 鉄筋探査機 RP-I

【参考】「ホームインスペクション名古屋」の住宅診断で使用する専門機器


これではツーバイフォーの耐力壁が意味をなしません。

【新築住宅、知多方面】新築住宅診断事例

ツーバイフォー耐力壁の端が割れていて耐震性を発揮できない

ツーバイフォー耐力壁の端が割れていて耐震性を発揮できない

ツーバイフォー工法は枠組壁工法と言われ、一般的には在来の軸組工法よりも耐震性に優れ、気密性に優れ、品質のバラつきの少なく、工期も短いとされています。

特に、面で家を支える構造なので、耐震性が優れているはずです。

ところが、この診断事例では、ツーバイフォー耐力壁の端が割れていて、耐震性を発揮できないと思われます。

ツーバイフォー工法では、耐力壁とスタッド(在来軸組工法でいう柱のようなもの)が一体になり、面材(板状のもの、ここでは壁状という意味です)として強度を発揮する仕組みです。

スタッドは、場所により幅38㎜(89㎜x38㎜が2x4の大きさです)の部分があり、写真のように構造用合板のジョイントが少しでも幅38㎜の中心がはずれると、釘の位置が合板の端で止めざるを得なく、結果的に合板が割れを起こし耐力壁として一体化しなく、意味をなさなくなります。

ツーバイフォーは必ずフレーム図(構造図)があり、㎜単位の精度で加工されます。

古いツーバイフォー物件でも必ずフレーム図が存在します。

新築のツーバイフォー物件でもフレーム図があることが知らない現場施工担当者が多いのと、設計者でもフレーム図を解読できない方が多く、私の感覚では5人に1人いるかいないかでしょうか。

ツーバイフォー工法だから耐震性が高い、と油断はできません。

設計者がツーバイフォーの物件のフレーム図(構造図)を解読できているのかどうか。

また、現場施工担当者もフレーム図(構造図)を見た上で施工しているのかどうか。

ツーバイフォー工法の基本事項をしっかり認識した上での施工かどうかで、ツーバイフォー工法のメリットが本当に生きているのかいないのかが、左右されてしまいます。